『経営』とは経(たて)の営み 客の声をあえて無視する勇気を

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『経営』とは経(たて)の営み
客の声をあえて無視する勇気を
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先日、WEB関連の社長から

「素人に口を出されたり
否定されたりすることが多い」

という相談がありました。

 

また、別の企業内の
WEB部門にいる人からも

「WEBサイト知識が
ほぼ皆無の別部門の先輩に
あれこれとダメ出しをされる」

といった不満の声も。

 

この「素人の方からの意見」って
実際に役立つものは
ほとんのないのです。


なぜなら、

素人意見とは思いつきだから
役に立つわけがないのです。


とはいえ、
プロといえども人間なので

見落としがちなところを
指摘されるのも事実。


正直イライラすることもあるでしょうが、
そこは感謝して耳を傾けるようにすればいい。

 

でも、傾けるだけ。

 

けっして信じてはいけませんし、
鵜呑みにするのは問題外です。

 

とにかく厄介なのは

「わかったつもりになっている
評論家タイプからの意見」

ですね。

 

素人だけど
プロ並みに知識がある。

 

しかしプロと違って
消費者サイドの目線。

 

本をたくさん読んだり、
ネットサーフィンが達者なので

まるで自分がプロになった気に
なっているわけです。

 

また、
友だちに頼まれたサイトを
わずか10件程作った程度で、

WEB制作のことを
分かったつもりになっている。

 

音楽を頻繁に聞くので、
友人のインディーズ音楽制作に
かかわったことがあり、

その程度で
ディレクション
分かったつもりになっている。

 

グルメ通ぶって
街の「おいしいもの」を食べ歩き、

シェフに意見したり
勝手に評価したりする。

 

複数の学校に通ったことで、
専門知識が充分にあるけれど、
実際はその知識をいかせていない。

 

これらは危険ですが、
また精神がブサイクです。

 

覚えたての専門用語を駆使して
あれこれ意見を出してくるから。

 

プロの立場からすると
「文句があるならやってみろ」
というのが本音でしょうね。

 

業界問わず
分かったつもり人間からの意見は
聞いても無駄なのです。

 

日本の自動車メーカーが
とてもいい例です。

 

トヨタ、日産、ホンダ以外の
日本の「黒モノメーカー」が

海外に太刀打ちできなくなって
久しいですよね。

 

これは家電でも同じ現象。

 

ウォークマンで世界を席巻した
ソニーをはじめ、
家電系は特にその兆候が著しい。

 

現在の日本の家電メーカーは
マーケティングが弱いんですね。

 

でも、

趣味層をターゲットにした黒物系は
ほぼ惨敗となっています。

 

その一番の理由が
「素人顧客の意見を聞き過ぎた」
という点。

 

素人ユーザーに左右されるのは、
いい加減にやめるべきです。

 

そもそも日本のメーカー経営者は
サラリーマン由来ですから
出世が上手な人ばかり。

 

プロというのは、

消費者に「何が欲しいか」を聞き、
それを与えるだけではいけない。

 

パジェット(予算)があって、
デッドライン(納期)との戦いなのです。

 

さらにいうと、

人というものは
形にして見せてもらうまで
「自分は何が欲しい」なんて分からない。

 

ゆえに素人は
「ノーアイデア」なのです。

 

これからの日本の企業は
素人ユーザーの意見を聞かず、
独自の路線を貫く時代なのです。

 

ぼくも20年以上ビジネスしてますが、
お客さんの声をあえて無視して
自分の直感にしたがって

やりたいことをやったときに
売上が増えています。

 

なぜなら「経営」とは

経(たて)の営(いとなみ)

だからなんですよ。

 

それに比べ
自営業とかフリーランス
横の営みですから、

お客さんの顔色をうかがって
仕事をもらうのが主流。

 

会社の経営は
縦のエネルギーで発展します。

 

縦とは求心力です。

 

じっとホームに腰を据えて
相手が来るのを待つのです。

 

横は遠心力ですから
自分から外に出て営業になる。

 

これではいずれ
限界が来ますよね。

 

 

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