近しい人には挨拶するけれど 上司や社長には挨拶できない?

先日、20年来の友人が
久しぶりに電話をくれました。

 

彼は中小企業の社長ですが、
最近は若手社員の育成に
手を焼いているという相談でした。

 

特に、

上司や先輩にタメ口で話してしまう、
つまり敬語が使えなくて
友達口調で話す若手が増えて困る、

という悩みでした。

 

社会経験の少ない新入社員に
多く見られるようです。

 

上司世代からすれば非常識ですが、
若手は悪いことだと感じていないわけです。

 

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近しい人には挨拶するけれど
上司や社長には挨拶できない?
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まず、
世代間のギャップを理解する。

 

現在40代後半以降は、
終身雇用が定着していた時代に
新入社員として入社しています。

 

そのため、
会社の
上下関係や序列意識を
しっかりと植え付けられているわけです。

 

ところが現在の30代以降は
バブルが崩壊したあとですから、

会社に頼らず
個人を重視する意識が
根付いている世代です。

 

そのため、考え方の違いが
40代とは大きく異なります。

 

言葉遣いだけでなく
仕事とプライベートの優先順位、
会社の飲み会などについて、
意識の差が大きいです。

 

若手社員の非常識ベスト3は、

・タメ口で話してしまう
・挨拶ができない
・電話に出ない

この3つです。

 

後は、

・自分の仕事しかしない
プライベートを優先する
会社の飲み会に参加しない
欠勤の連絡をLINEでする

と言った点も上司世代は
非常識だと感じるそうです。

 

しかし若手は
悪いと知らずにやっているのです。

 

例えば、
先輩や顧客にタメ口を使うのは、
親しみの感情の表れなのです。

 

敬語を知らないという
根本的な問題もあるでしょう。

 

しかし若手世代は
「親しいか親しくないか」を基準に、
言葉遣いを選択しがちです。

 

つまり、

敬語と使っていたとしても、
それは尊敬しているのではなくて
遠い存在と感じているから、

なのです。

 

また挨拶ができないのも、
引っ込み思案なのではなく、

「知らない人には声をかけないように」
と教育された影響があるのです。

 

お客様に対しても
自分に関わりのない人と認識したら
挨拶しないわけです。

 

「お先に失礼します」
という一言が無いまま
気付いたら退勤していた、

ということも珍しくありません。

 

実は、これ
若い世代じゃなくても

近しい人には挨拶するけれど
上司や社長には挨拶しない、

という大人が稀にいます。

 

これは、厳しい社会での
勤務経験が少ない人にありがちです。

 

専業主婦が長いとか、
責任のない仕事しかしてこなかった、
と言う人に多い傾向です。

 

上司や先輩も
「どうせすぐ辞める人だから」と
大目に見て放置してきたから
成長するキッカケを失った人達。

 

いわゆる、
甘い人生を送ってきた
温室育ちの人達ですね。

 

僕の経験からすると、
起こっても効果はありません。

 

いや、むしろ逆効果です。

 

彼らが非常識なのは、
環境により意識差が原因なのです。

 

しかしながらビジネスの現場では
その行為は非常識です。

 

こうした非常識な言動には、
分かりやすく説明するしかありません。

 

タメ口で話す若手には、
上司や先輩が言葉遣いを教え、
その場で改めるよう注意する。

 

強く叱ると落ち込むし、
軽蔑しすると腐ったりするので逆効果。

 

まず、

挨拶ができない若者には、
先輩から積極的に声を掛ける。

 

若手に対してだけじゃなく
顧客や他のスタッフに対しても、

上司や先輩が率先して
挨拶する姿を見せるのです。

 

知っていて当たり前なのに、
なぜアイツはできないんだ…

とイライラするでしょうが、
残念ながら彼らは、

どうして怒られたのか
不思議に感じるだけ。

 

子どもに教えるつもりで
優しく接するのです。

 

「自分で考えろ」とか
「見て盗め」と突き放さないで、

まず手本を見せてあげて、

なぜそうするのか
理由を教えてあげるのです。

 

そのまま放置してしまうと
会社の汚点になるような
失態を犯してしまいます。

 

そうならないうちに、
早めに教育することです。

 

また、そもそも論ですが

小規模事業の会社は、
そういう傾向のある人を
雇ってはいけないのです。

 

もし、雇ってしまったら、、、

そうですねぇ、
これはケースバイケースなので
また折を見て話します。