経営者が重要と考えているのは 《手段》ではなくて《目的》です。

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経営者が重要と考えているのは
《手段》ではなくて《目的》です。
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従業員を雇っていない経営者は
社長ではありません。

 

そもそも社長というのは、
従業員を雇用して
はじめて名乗れる役職です。

 

ぼくは部下を雇うことで
洋服店と飲食店などの実店舗を
いくつか経営しました。

 

この20年でおそらく
30以上のリアル店舗
開いては閉じ、また開きました。

 

閉店や移転を繰り返しながら
挫折することなく20年、

従業員に支えられながら
経営しています。

 

国税庁によると、
日本の会社法人数は
約255万社あります。

 

そのうち黒字企業は
わずか3割。

 

残りの7割は
赤字経営という実態です。

 

また、
設立後3年で35%が
倒産または凍結するそうです。

 

設立後5年では
なんと85%が消え、

10年以上存続する会社は
たった6%にすぎません。

 

かつて、
景気が良かった時代、

「営業を頑張れば物が売れた」
という時代がありました。

 

訪問販売やセールスが、
ビジネスモデルとして
成り立っていた時代です。

 

この時代に業績を上げた社長は
その経験から営業マンの尻を叩いて

「とにかく走れ!数をこなせ!」

と叫んでいました。

 

その結果、一時的に
業績はあがるんですね。

 

でも長続きはしません。

 

なぜなら今は消費者が
「売られたくない」
と思っている時代だからです。

 

経営者とは、
トップに立って従業員をまとめる
船長のような存在です。

 

船の舵をとる船長が、
進む方向を間違ったとしたら?

 

船は目的地にたどり着けず
遭難してしまうでしょう。

 

例えば、元営業マンの社長。

 

このタイプの社長は、
売上を上げる決め手が
営業だと思っています。

 

20年前というのは
そんなビジネスモデルが
何十年間も通用した時代でした。

 

しかし今の時代は

マーケティングとか
ブランディングが声高に叫ばれます。

 

消費者は「売られる」のではなく、
みずから「買いたいものを求める」時代です。

 

100円のものを
千円で売れる営業マンは
それほどいません。

 

それどころか、
100円のものを50円でしか
売れない営業マンがほとんどです。

 

そんな中、これからの社運を
営業力に掛けるのは危険です。

 

しかし

そのような社長に限って
販売戦略や経営戦略を
立てたがらないのです。

 

営業というのは
「手段」にしかすぎません。

 

かつて

営業という「手段」に精通した
優秀な社員だった経営者。

しかし

不景気を乗り越えるためには
営業力では足りないわけです。

 

「何のために
この仕事をしているのか」

と、つねに自分に問いかける。

 

つまり「理念」の強化です。

 

たしかに会社は
利益を出す「お金儲け」が
主な目的化もしれません。

 

しかし今の時代、
それだけでは足りない。

 

人生観や企業に対する考え
人材に対する考え方を
追及しなければなりません。

 

こうして導き出した答えが
企業と経営者自身の
「目的」となるわけです。

 

成功する経営者は、みな
この「目的」を即答できます。

 

「目的」は人材育成だけでなく
決断の時にも必要となる要素。

 

たとえばAとBという
選択肢があるとします。

 

Aの方が利益率が高く、
Bは少し下回る条件。

 

とうぜんAを
選択しますよね。

 

これは決断ではありません。
あくまで判断です。

 

問題は、
甲乙つけがたい選択肢を
どちらかに決めなきゃならない

という場合。

 

そのとき必要なる基準が
「目的」というわけです。

 

これがなければ迷いますし、
経営方針自体がブレかねません。

 

社長の「決断」によっては、
会社がつぶれてしまうからです。

 

経営者が重要と考えているのは
「手段」ではなくて「目的」です。

 

 

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